2021年6月、西麻布の某所に誕生した「焼肉 黒」。
完全会員制で住所非公開。公式サイトを持たず、情報発信はインスタグラムのみ。
そのような状況の中、とある方法で会員募集をしたところ、わずか1ヶ月で500人以上もの会員が集まりました。一体、どのようにして、これだけの会員を集めたのでしょうか。
「焼肉 黒」を運営する、株式会社kuLoの吉田さんにお話をお伺いしました。
<聞き手:坂口>
坂口:本日はよろしくお願いいたします。「焼肉 黒」さんは、完全会員制で住所非公開という業態の特徴から、情報発信のやり方が難しい中、オープン前から500人以上の会員を集めることに成功されました。どのようなプロモーションを実施されたのでしょうか?
吉田さん:クラウドファンディングでプロジェクトを公開し、会員を募集しました。
坂口:クラウドファンディングを実施されるにあたり、どのような課題があったのでしょうか?
吉田さん:やはり一番は認知です。実は「焼肉 黒」はリニューアルオープンという形なのです。リニューアル前も焼肉店を運営していたのですが、ビルの空中階にお店を構えていたので、看板などでの集客ができず、オンラインでの集客が必須でした。
吉田さん:グルメ媒体に掲載したり、スタッフの人脈を駆使したり、インフルエンサーに拡散してもらったり。しかし、なかなか集客に結びつきませんでした。
坂口:それで思い切ってリニューアルをされたと。
吉田さん:そうですね。完全会員制、住所非公開の「大人の遊び心をくすぐる焼肉店」にリニューアルしました。それにともない、クラウドファンディングを活用し、会員募集のPRを実施しました。
坂口:クラウドファンディングが集客に使えるというのはご存知だったのでしょうか?
吉田さん:はい。実はリニューアル前の店舗で、一度実施したんです。
坂口:そのときはどうでしたか?
吉田さん:なかなかうまくいきませんでした。スタッフたちで文章を考え、写真を用意し、プロジェクトページを制作したのですが、コンセプトもふわっとしたままで、結局失敗に終わりました。
坂口:それで今回弊社にご依頼いただいたんですね。自分たちで実施するのと、弊社にご依頼いただくのとでは、大きく何が違いましたか?
吉田さん:やはりクオリティが全然違いました。文章を書くのも、写真を撮るのも、プロと素人ではアウトプットに大きな差がありますね。
坂口:ありがとうございます。
坂口:そうですよね。そこはどの飲食店の皆様もおっしゃいます。
吉田さん:あとは、丸投げでお願いできることも良かったです。自分たちで一回やったことがあるからわかりますが、やはりページ制作はかなり大変で。
坂口:基本的には、僕たちが制作作業を請け負い、その都度確認してもらいながらブラッシュアップしていくという方法をとっているので、自分たちでやるのとではかかる工数が違いますよね。
坂口:プロジェクトの結果に対してはいかがでしたでしょうか?
吉田さん:前回失敗していたので、正直そこまで期待していなかったのですが、想像以上の結果を得られて、大変驚きました。
坂口:最終的に16,064,000円の支援金額、528人の支援者数が集まりましたね。僕は「これは伸びるな」と思いながら、プロジェクトを手掛けてました。
坂口:そうですね。そこはクラウドファンディングならではの良さだと思います。費用対効果はいかがでしたか?
吉田さん:費用対効果も良かったです。1回目はかなりお得にリターン金額を設定してしまったので、リピートにつながりにくかったのですが、2回目は割引きしすぎずとも支援が集まり、本来お越しいただきたい方にアプローチができ、リピートにもつながっています。
吉田さん:新しいお店を出す時に、すでにお客様がいるという保証がある状態で始められるのがとてもいいですね。かけるべき広告費としては、かなり効果的だと思いました。新店をオープンする時に、クラウドファンディングをやらない理由はないんじゃないかなというくらいです。
坂口:そこまで言っていただいて、ありがとうございます。集まった支援者に対してはどのようなアプローチをされていますか?
吉田さん:インスタグラムのフォローをしてもらい、ファンになってもらうような投稿をしています。新メニューができた時などにお知らせすると、「いつ空いてますか?」とお問い合わせをいただけるようになりました。
また、系列店があるのですが、系列店の割引クーポンを案内することで、系列店への集客も可能となりました。
坂口:集まった支援者をうまく活用されてますね!今後の展開を教えてください。
吉田さん:まずは、支援してくださった方々の満足度を上げて、リピート率を高めていきたいです。そして余裕ができてきたら、またクラウドファンディングを使って会員募集するのも良いのではと考えています。
吉田さん:ありがとうございました。
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