ヒット企画の裏側「握り一貫に日本酒一杯。日本酒好き泣かせの鮨×日本酒の完全なるペアリングはどのようにして生まれたか」

新宿の喧騒とは少し離れた場所に店を構える隠れ家鮨店『鮨あかつき』。
今年の3月にリニューアルオープンしたお店が脚光を浴びるきっかけとなったのが、クラウドファンディングで実施した特別コースが味わえる限定会員募集のプロジェクト。『日本酒好き泣かせの鮨×日本酒の完全なるペアリングを楽しめる、特別会員』を募集したところ、272人の支援者、735万円の支援金額が集まりました。
多くの人からの注目を集めることに成功した企画はどのようにして生まれたのか。
今回のプロモーションの企画プロセスやクリエイティブの工夫について、案件を担当したredishの坂口と鮨あかつきの店主の対談形式でお届けします。

 

お店の認知を拡大する方法を模索する中で見つけた、クラウドファンディング

 

坂口:本日はよろしくお願いいたします。今回、リニューアルオープンされたお店をどのようにして多くの人に伝えたのか、お伺いできればと思います。
今年3月のリニューアルオープンにあたり、課題は何だったのでしょうか?

店主:コロナが落ち着いたタイミングで、ようやく人が動き始めたという傾向はありましたが、いつからコロナ前のように戻るかは読めませんでした。リニューアルオープンしたと言っても、お店をオープンしただけでお客様が来てくれる訳ではありません。お店の認知を拡大していくことが必要だと考えていました。

坂口:どのような方法で、認知拡大することを考えていましたか?

店主:口コミが一番だと考えていましたが、時間がかかります。「新宿 鮨」などのキーワードで検索した人にヒットしやすいように、サイトの工夫をしていました。しかし、それでもどの時点で伸び始めるかはわかりませんでした。

坂口:そこでクラウドファンディングを活用されたのですね。

店主:はい、クラウドファンディングという仕組みがあるよと社長から教えてもらい、飲食店のプロジェクトも多数あったので、とりあえずやってみようと思いました。

 

お店ならではの強みを明確にすることで、コンセプトを磨き上げた

 

坂口:クラウドファンディングを実施する際、まずはどういうお店として認知されたいのか、というところから一緒に考えましたね。いろんなお鮨屋さんがある中、鮨あかつきさんが、他のお店とどこが違うのか、選ばれる理由は何なのかを一緒に考えさせてもらいました。

店主:クラファンをやる前は、お店として打ち出すべきポイントが明確に定まっていなかったので、改めて考えるきっかけになり良かったです。

坂口:お店のコンセプトを考える上で、いつも大事にしていることが、お店ならではの強みを明確にし、活かすことです。実際の体験やヒアリングを通じて、お店の強みの明確化から取り組みました。
ヒアリングを進める中で、店主がぽろっといった「魚や野菜と同じように、日本酒にも旬があり、もっと日本酒の季節感を楽しんでもらいたい。その時その時旬の日本酒をお店で置いている。」という言葉がヒントになりました。

店主:日本酒を絡めたコンセプトにしたいと考えていて、ヒアリングの中でぽろっと言った言葉だったのですが、それをうまく拾ってくださいました。

坂口:日本酒に旬があるという発想はあまりなかったので面白そうだなと。しかも、店主は酒屋さんと懇親を深めてらっしゃって、日本酒に対する造詣も深い。そこから「日本酒好き泣かせの江戸前鮨店」というコンセプトはどうかと提案させてもらいました。

店主:コンセプトを聞いた時、それだ!と思いました。今まで考えていたが言語化できていなかったコンセプトをピンポイントに提案いただき、さすがだと思いました。

坂口:ありがとうございます。そのコンセプトから、日本酒好きが喜ぶ企画は何か?という視点で考え、握り一貫に日本酒一杯をペアリングする限定コースを販売するという企画にたどり着きましたね。
握り一貫ずつに対して、日本酒1銘柄を完璧にペアリングするお店というのはあまり聞いたことがなかったので、これは企画として面白くなりそうだなと思いました。

店主:そうですね。自分の強みも活かせるし、やりたいことでもありました。

坂口:しかも、季節によって握りのネタの内容も日本酒の組み合わせも変わります。季節ごとの楽しみができるのでリピーターの獲得にもつながり、お店にとってもユーザーにとっても良い企画だなと思いました。

 

一目見て企画が伝わるビジュアルにこだわる

 

坂口:面白くなりそうな企画ができあがり、次は表現を工夫しました。とくにこだわったのが、ビジュアルです。「握り一貫に日本酒一杯のペアリング」という企画が一目見てわかるようにするにはどうすれば良いか徹底して考えました。

店主:撮影された写真を見た時、さすがだと思いました。

坂口:ありがとうございます。一般的に料理とドリンクのペアリングの写真の見せ方は難しいんです。見せたいものが二つあるから、どうしても画としてのインパクトが弱くなります。この見せ方はかなり工夫しました。

店主:試行錯誤しながら撮影しましたね。

坂口:はい。撮影を進める中、エビと日本酒のペアリングの撮影の時、店主が一貫だけちょこんと乗るような小さくてかわいいお皿で出してくれたんです。それにお猪口をあわせると、サイズ感がぴったりでした。

坂口:これがヒントになりました。エビ以外のネタは、いつもの大きなお皿で撮影を進めていましたが、小さいお皿に切り替えて撮影し直しました。お店にある小さいお皿をとにかく出してもらって、ネタとお猪口に合わせて最適な組み合わせを試行錯誤しましたね。

店主:握りと日本酒それぞれ単体でみればそこまでインパクトはありませんが、うまく組み合わせることで、それ以上に見える。とにかく映えるように工夫される姿に、とても感心しました。

坂口:店主のアイデアのおかげです。その結果、他の鮨店では見たことがないような写真が撮影できました。
文章での表現についてはいかがでしたか?

店主:ライターさんの文章の作り方はさすがだなと思いました。当事者としては、恥ずかしくなるくらいの文面でしたが。自分ではあそこまで言えませんが、お店のことをアピールするにはあれくらいがちょうどいいと思いました。

坂口:そうですね。ご自身では当たり前だと思っていることが、特徴になったりするので、客観的にお店の良さを見させていただき、魅力的に表現するよう工夫しました。
今回のプロジェクトでいうと、「日本酒好き泣かせの鮨×日本酒の完全なるペアリング」という企画だったので、なぜこのペアリングができるのか、このペアリングの魅力は何かがしっかり伝わるように表現しました。

店主:自分で自分のお店の良さを伝えるのは難しいのでとても助かりました。

 

新しく考えたコースの反応を確かめるためのテストマーケティングとしても使える

 

坂口:こだわりにこだわったページがようやく完成し、プロジェクトを公開したところ、かなりの支援が集まりましたね。実感としてはどうでしたか?

店主:日本酒のペアリングにこんなに興味がある人がいるんだと驚きました。本当に受け入れられるかどうか確信がなかったので、ユーザーの反応を探るテストマーケティングとしても活用できますね。あとは、プロジェクト期間中、食べログの閲覧数も増えました。

坂口:仰る通り、新しく考えたコースの反応を確かめるためのテストマーケティングとしての使い方はおすすめです。あとは、認知拡大の効果もあったようで良かったです。
もうすでに来店された方もいらっしゃるとのことですが、お客様の反応はいかがでしょうか?

店主:カウンター越しに接客するので、お客様の反応がダイレクトに伝わるのですが、良い反応をたくさんいただいています。このネタにこういう日本酒を合わせるんだとか。嬉しいことに「またこのコースを頼みたい」というお声もいただいています。

坂口:それは良かったです。今回の企画は、日本酒の季節を楽しんでもらいたいという思いがあったので、狙い通りですね。季節によってネタも日本酒の組み合わせも変わるので、今回支援してくれた人がリピーターにも繋がりますね。

店主:はい。一度来店されたお客様がリピーターに繋がるのは店舗運営をする上で、とても助かります。

坂口:お店の認知拡大、そしてリピーターの獲得に貢献できて良かったです。これからもお客様がどんどん来られると思いますので、ぜひ店主の素晴らしいサービスでリピーターに繋げていっていただければと思います。今日はお時間いただきありがとうございました。

店主:ありがとうございました。

 

新宿の喧騒とは少し離れた場所に店を構える隠れ家鮨店『鮨あかつき』は、クラウドファンディングをうまく活用し、認知拡大、リピーターの獲得を実現しました。
ただ、今回の記事にあったとおり、プロジェクトを公開しただけでは、あまり効果はありません。お客様が求めるものは何かという企画をしっかり練り、その魅力を十分に伝える必要があります。
しかし、企画を考え、お店の魅力をお店自身で表現し、告知まで行うのは、かなりの労力が必要となります。

そんな飲食店のために、REDISHが企画から、制作、公開までフルサポートし、プロジェクトを成功に導きます。
少しでも興味のある方は、以下よりお問い合わせください。

 

 

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