【対談コラムvo.1】トヨログさんと語る、人気居酒屋の共通点とは

「これから飲食店を立ち上げる人」「飲食店の経営やマーケティングに悩んでいる人」必読!飲食業界に特化した経営支援のソリューション事業を展開するredishが、飲食業界に詳しい人物をゲストに迎え、“人気店の共通点”を導き出す企画です。

はじめに

こんにちは。レストランマネジメントソリューション事業を手掛けるredish株式会社です。
私たちは、「飲食店経営を豊かに」をビジョンに掲げ、マーケティング・ファイナンス・テクノロジーのノウハウを提供しています。そうして、飲食産業のアップデート・DX化を実現することで、飲食店が本業である料理とサービスに集中でき、世界がより豊かになることを目指しています。

本企画では、

・これから飲食店を立ち上げる人
・飲食店の経営やマーケティングに悩んでいる人

に向けた情報を発信。飲食業界に詳しい人物をゲストに迎え、顧客視点から「人気店の共通点」を紐解いていきます。今後の経営に役立つヒントを、一緒に探しましょう。

顧客から見た“人気飲食店”とは

第1回目は、人気居酒屋の共通点を探ります。

対談相手は、年間2,000軒以上のレストランを食べ歩いているというトヨログさん。早速、外食のプロフェッショナルである彼に、「記憶に残っている飲食店」を聞いてみました。

人気店の共通点

–トヨログ:
居酒屋といえば、チェーン店もたくさん展開されている価格帯。店舗数が多く食材の仕入れが安くできる大手チェーン店には、コストパフォーマンスだけで勝とうとしても難しいと思います。

コスパが良いことよりも重要だと思うのが、“その店に行く理由がある”かどうか。

具体的には、「ターゲットが明確」なお店、「そこだけでしか食べられないものや体験(=コンセプト)があるお店」に惹かれます。誰かからお店を紹介される時、「美味しい居酒屋があるよ」より、「●●が美味しくて、その食べさせ方がユニークで、女性と行くには面白い居酒屋があるよ」のほうが惹かれますよね。

–redish:
具体的に記憶に残っているお店はどこですか?

–トヨログ:
色々あるんですが、例えば池尻大橋にある『焼鳥 やおや』の系列店である『リバーサイドヤオヤ』(以下、ヤオヤ)はまさに、ターゲットとコンセプトが分かりやすいなと感じました。

私がお店に行った際のヤオヤのイメージは、“池尻大橋付近に住むイケてる20〜30代の若者”が集まるお店。そのターゲットが、気になってしまって話題にし、足を運んでしまう仕掛けが色々見受けられました。

まず、『焼鳥 やおや』がOPENしてから、SNS上で「パリパリピーマンと麻婆肉味噌」が話題になって、そのお店が2号店を出すという情報が一気に広まったんです。

ヤオヤは、その話題のお店の料理が食べれるというだけでなく、有名なアートディレクターが作ったお店のロゴやユニークなメニュー名、外装内装など、池尻大橋周辺に住む若者が好きそうな「クリエイティブ」が色濃く反映されていました。

この層は自分の感性に近いコンテンツはSNSですぐに発信するので、そこからメディアで話題になるのも早い。

そうなると、若者のムーブメントに敏感なちょっと年上の層である、グルメ情報に敏感なインフルエンサーもやってくる。ターゲットだけじゃなくて、ターゲットに間接的に関わっている人達にもどんどん噂が広がって、一気に知名度があがり、継続的に新規客層も増えていくんだろうなと思います。

あと、池尻大橋エリアは、近くの中目黒エリアや三軒茶屋エリアに比べて、ヤオヤみたいな雰囲気のあるお店が少なく、競合店舗が少ないという点と、中目黒民や三軒茶屋民に対抗して、池尻大橋民が自慢できるようなお店になっているんじゃないかと思います。

–redish:
クリエイティブ以外で、コンセプトが形に現れているお店は思い当たりますか?

–トヨログ:
ここ数年だと、目黒の『茶割』というお店が記憶に残っていますね。その名の通り、居酒屋で人気のレモンサワーでもハイボールでもなく、お茶割りに力を入れていて、100種類のお茶割りと100種類の唐揚げが楽しめるんです。

これって先ほどの、「誰かに説明する際のキャッチフレーズ」が完璧ですよね。

毎年これだけ食べ歩いているけれど、コンセプトが尖っているから絶対忘れないし、100種類を1日で制覇は出来ないから、今度は違うものを飲みに食べに行こうって思うから、コンセプトがリピート対策にもなってますよね。

誰に来て欲しいか、どんなお店にしたいか、両方を考えるのが◎

–redish:
トヨログさんがいう通り、わかりやすいお店のコンセプトはとても大切ですね。そのためには「どんなお店をやりたいか」「どんな人に来て欲しいか」を決めることが重要だと思います。

普段、レストランマネジメントをお手伝いさせていただく中で感じるのは、意外と「どんな人に来て欲しいか」を考えられていないお店が多い。どちらかだけではなく、両方しっかり具体的に決めることが必要不可欠だと思います。

–トヨログ:
繰り返しになりますが、誰かに飲食店を紹介するとき、キャッチフレーズがふっと浮かぶようなお店は、コンセプトが明確だなと感じますね。

–redish:
まさにredishも、レストランマネジメントをお手伝いするメンバーやパートナー店さんに「お店のキャッチフレーズを探してください」とよくお話しています。

例えば、池尻大橋『リバーサイドヤオヤ』は「池尻のイケてる若者が集まるお店」、目黒『茶割』は「お茶割りと唐揚げの種類が豊富なお店」というように、お客さんがお店を誰かに紹介する時に、共通の言葉が浮かぶ状態がベスト。

このキャッチフレーズがどう頑張っても見つからないお店は、新たにお店のシンボルをつくる必要があると思います。キャッチフレーズがあるのに見つからないお店、わかりづらいお店は、見せ方を変えていく必要があると思います。

例えば、「商品名にこだわってみる」「お店のファンになってくれたインフルエンサーを巻き込む」「(ディズニーランドのように)このお店に来ることがステータスだと思わせるカッコいい世界観をつくる」など。そうすることで、お店の見え方は変わってくるはずです。

–トヨログ:
ちなみに、先ほど話に上がった『リバーサイドヤオヤ』のロゴは、『焼鳥やおや』のお客さんであった著名なアートディレクターの方がデザインしているそう。

口コミだけなく、様々な形で応援していただけるように、お客さんとの関係をどう築けるかも凄く大事ですよね。

あとは、単純かもしれないですが商品名をちょっと変えるだけでも、SNS上での差別化ができるし、何より頼んでみたいってワクワク感が醸成できますよね。

例えば、「レモンサワー」よりも、「究極のレモンサワー」「大人のレモンサワー」の方が飲んでみたいって思えたり、2つとも飲んでみたいと思えたりしますよね。

そうやって見せ方を工夫するだけで、行ってみたい、食べてみたいと思う人が増えるだろうと思います。

<POINT! まとめ>
記憶に残るお店は……
・ターゲットが明確
・そこだけでしか食べられないものや体験(=コンセプト)がある

記憶に残るお店になるには……
・どんなお店をやりたいか/どんな人に来て欲しいかを定めるべし
・お店のキャッチフレーズを探すべし

数々の飲食店を巡ってきたトヨログさん。365日食べ歩く多忙な彼の記憶に薄れず残っているお店には、確かに「キャッチコピー」がありました。みなさんのお店は、どんなコピーが浮かぶでしょうか?

今後もredishは、飲食業界に詳しい人物との対談を続け、様々なジャンルの飲食店を例に人気店の共通点を探ります。第2回をお楽しみに!

——————–
<登場したお店一覧>
◆池尻大橋『焼鳥 やおや』
住所:東京都目黒区大橋1-3-6
電話:050-5597-7768
営業時間:17:00〜24:30(フードL.O 23:30/ドリンクL.O 24:00)
定休日:不定休

◆池尻大橋『リバーサイドヤオヤ』
住所:東京都目黒区東山3-1-3 1F
電話:03-5708-5613
営業時間:月〜金 18:00〜25:30/土 17:00〜25:30(フードL.O 24:30/ドリンクL.O 25:00)
定休日:不定休

◆目黒『茶割』
住所:東京都目黒区下目黒1-3-28 サンウッド目黒 B1F
電話:050-5596-9600
営業時間:火〜土 17:00〜23:00(L.O 22:30)
定休日:日・月

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