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コラム

開業済みの飲食店がテイクアウト展開をするには?~実践編~

メニュー開発をしましょう

味が落ちたり腐りにくいものを選ぶようにしましょう

刺身や生卵など生ものは、なるべく避けたいところです。
味が落ちるで済めばまだしも、食中毒を起こしてしまっては営業停止や訴訟にもつながりかねません。

前編でもお話したのですが、意外と危険なのが「生野菜の上に熱いものを乗せること」
生ものの上の細菌が熱で増殖して食中毒の元になるそう。
きちんと離して盛り付けるようにしましょう。

弁当屋などでも見かけられることはありますが、熱いものを冷ましたうえで乗せているからこそ安全に提供できているのです。
うっかりやってしまわないようにしましょう。

家で調理がめんどうな料理は人気になる

揚げ物など仕込みが手間なものほどお総菜の一つとして売れやすい傾向にあります。
ピザを例にしても、生地を一日寝かせて焼かなければなりませんし、家で焼くことはりないでしょう。だからピザにはテイクアウト・デリバリーの需要がおおきくあるわけです。
テイクアウトで手間を買っているということも頭に入れて、魅力的なテイクアウト販売を心がけましょう。

テイクアウト容器購入においてのポイント

汁漏れなどがおこらない適切なパッケージを使いましょう

少し水気のある煮物や汁物など、液漏れの危険のあるものは容器をきちんと選ぶようにしましょう。提供後に液漏れしてしまってはクレーム、お客様が離れていく理由の一つにもなります。
“内嵌合蓋”とよばれる、上蓋が容器の内側にはまるタイプの包装容器がベストだとされています。

失敗した時のためにも一旦、小ロットで購入しましょう

テイクアウト販売を今まさに始めようと言うとき、このパッケージはいいかも!と初めから大口で大量購入してしまうと、そのパッケージが液漏れを起こすなどして自店の料理に向いていなかったた時に無駄な買い物になってしまいます。
大口で買えば安くなってお得ではありますが、それに目移りして、適していない備品を買ってしまうことこそ一番の損です。

いくつものパッケージを何枚かずつ買って試してから大口購入するようにしましょう。

おしゃれなパッケージも流行っています!

我々がいちばん昔から見かけているテイクアウトパッケージといえば何でしょうか。
私はお祭りの時に焼きそばを入れている透明のプラの容器が浮かびます。

テイクアウト容器はあのような透明で不格好なものばかりと思われがちですが、おしゃれな容器もたくさん開発されています

 


クラフト素材の容器が今とても増えていて、とてもおしゃれなものが多いです。
燃えるごみとして簡単に捨てやすく、処分の手間がかかりません。エコ意識もアピールできておしゃれな見た目にできるでしょう。

店のロゴ入りスタンプを押すだけでも作りこんでいる感の高いものになりそうです。

売り上げを上げるポイント

席料がない分、売値を少し下げる

「店で食べるからこそ、少し割高でもかまわない」という認識が、多かれ少なかれあります。
逆の言葉を言い換えると、「持ち帰って食べるなら、少しでも安くないと買う気がしない」ということです。
800~850円あたりで食べられる外食というのは今時かなり多く、テイクアウトがその額を超えてしまうと一気に敷居が高く感じられてしまうでしょう。

ワンコイン500円というのは経営上なかなか難しいですが、やはりワンコインというのは魅力的な数字です。
600円、700円という数字も都会でランチをするならなかなか良い価格ですね。

高級食材を利用した場合、そのようにはできないこともあるので、例外はもちろんありますが。

具体的な写真・料金を記載したメニューがあること

外に店内で食べる場合のメニューを置き、その隅に「テイクアウトもやってます!」と張り紙するだけではあまり売れません。
何故かというと、「値段が記入されていないものは怖い」と敬遠されてしまうからです。
中身と料金に納得して購入したいと考えるため、テイクアウトの料金メニューもきちんと置いてあることが重要です。

店内飲食の料金もわかり、テイクアウトがそれよりどれだけ安いかどうかがわかるように店外に置いてあると、なおテイクアウトのお得感が演出され、魅力がアップします。

予約システムを作る

「仕事が忙しく、店内で料理が出来上がるのを待っている時間がないのでテイクアウトを選ぶ」という方は一定多数いらっしゃいます。
そのような方のためにも予約システムさえあれば取りに行って変える時間だけで済みますし、利用率も上がるでしょう。

公式LINEからタップして注文、というシステムも作れますが、それらを用意する手間もかかるでしょうし、ひとまずは電話予約でも十分でしょう。

デリバリーをうまく活用すること

 

Uber EATSや出前館などのデリバリーを受ける体制が整っていれば、少し離れた隣町であろうと注文してもらえるチャンスが増えます。
アプリ上でも、近くの店が表示されるようになるため、店名・場所を知ってもらえる機会にもなります。

配達中に多少は揺られることにもなるので、容器の中で混ぜこぜになることを避けた容器の盛り方を考えなければなりません。


いかがでしたでしょうか?
”ただお皿から容器に移し替えて販売するだけ”ではない、テイクアウトなりの難しさがあると思います。
しかし提供方法の数だけ様々な人から需要は増えるものです。
商圏によっては利益を上げるチャンスになるかもしれません。
検討中の方はぜひともテイクアウトの導入を検討してみてはいかがでしょうか。