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自己資金800万円からの挑戦。元料理長が語る「融資825万円」を勝ち取り、年商2,100万円超の“自分の城”を築くまで

「このまま、他人の店の厨房に立ち続けて、自分の料理人人生は終わるのだろうか…」
長年、料理の世界で腕を磨いてきた方なら、一度はそんな葛藤を抱いたことがあるかもしれません。
今回お話を伺った相原潤一さんも、20年以上にわたり料理長や店舗マネージャーとして輝かしい実績を積みながらも、心のどこかで「自分の手でお客様を喜ばせたい」という渇望を抱えていました。
しかし今、彼は緻密な事業計画を武器に、その想いを実現。日本政策金融公庫から825万円の融資を獲得し、地域に愛される中華料理店のオーナーとして、新たな道を歩み始めています。

この記事を読めば、あなたが得られるのは以下の3つです。

  • 飲食店経験者が抱える「独立へのリアルな不安」とその乗り越え方
  • 融資825万円を勝ち取った「事業計画書」の具体的な数字とロジック
  • あなたの経験を”最強の武器”に変える、専門家サポートの上手な使い方

プロフィール & 店舗紹介

 

相原 潤一(あいはら じゅんいち)さん

1999年より中華料理の世界へ。料理長として赴任した店舗で半年間でランチ客数を約40名から260名へと伸ばし、売上を倍増させるなど、数々の店舗でオペレーション改善や売上向上に貢献。後進の育成にも情熱を注ぎ、複数の専門学校で特別講師も務める。2025年、REDISH開業の支援を受け、長年の夢だった自身の店舗をオープン

中華 もくめ

コンセプト:中国料理の伝統技法に、日本人の味覚に合う和の要素を融合させた、本格的かつリーズナブルな中華料理。
住所:東京都江戸川区小岩エリア
席数:21席
客単価:ランチ 1,100円 / ディナー 4,000円

売上倍増、V字回復…数字を出すほど強くなった「自分の料理で、直接お客様を笑顔にしたい」という想い

「お客様に『おいしい』と言っていただける、その瞬間に一番やりがいを感じてきました」 。相原さんのキャリアは、まさに成功の連続でした。料理長として赴任した五反田の店舗では、客数が低迷していたランチを徹底的に改革。手作りとスピードを両立させるオペレーションを構築し、わずか半年で客数を6倍以上に増やし、売上倍増を達成しました 。

その後もマネージャーとして年間数千万円の売上向上に貢献したり、別の店舗では200万円の売上をさらに上乗せしてV字回復に成功させるなど、その手腕は誰もが認めるところでした。さらには、その経験を活かし、複数の専門学校で未来の料理人たちを育てる講師まで務めていました。

しかし、責任ある立場になり、店舗全体の数字を見るようになるほど、心の中には一つの想いが強くなっていきます。

「もっとお客様の近くに立ちたい。メニューやサービスも、全て自分で責任を持ってコントロールし、自分の手で直接お客様を満足させたい」

輝かしい実績の裏で、組織の枠組みの中では満たされない「職人」としての渇望が、静かに、しかし確実に膨らんでいました。

「このままで、いいのか?」自問自答の末に見つけた、独立という道。

相原さんの場合、誰かの一言や特定の出来事が劇的な転機となったわけではありません。彼の独立への想いは、日々の仕事の中で、まるで出汁を取るようにじっくりと煮詰められていきました。

料理長として、マネージャーとして、お店の成功に貢献すればするほど、彼は料理人としての原点に立ち返ります。

「結局、自分が一番嬉しいのは、厨房に立ち、自分で作った料理を運び、お客様の『おいしい』という顔を見ることだ」

会社の方針、決められたメニュー、利益率の目標。それらを守り、結果を出すことはプロとして当然のこと。しかし、その枠の中で働くことは、時として「自分の料理」を作ることから少しずつ遠ざかっていくことでもありました。

「自分の理想とする、本当に美味しいものをリーズナブルに提供し、地域に根ざしたお店を作りたい」

その想いが最高潮に達した時、相原さんは独立を決意します。それは、他人のためではなく、自分自身の料理人としての哲学を貫くための、必然の選択でした。

立ちはだかる「1,625万円」の壁。自己資金800万円、でも足りない…。

独立への決意が固まりました。しかし、そこには全ての開業希望者が直面する、巨大な壁が立ちはだかります。「資金」という壁です。

物件取得、内装工事、厨房機器、当面の運転資金…。相原さんが理想の店を作るために算出した必要資金は、総額1,625万円。

長年コツコツと貯めてきた自己資金は800万円。これは決して少ない金額ではありません。しかし、それでも半分にしか満たない。残りの825万円をどうするか。答えは「融資」しかありませんでした。

料理の腕には絶対の自信がある。店舗をマネジメントし、売上を伸ばしてきた実績もある。しかし、「融資を申し込む」というのは全くの未経験でした。

「自分の経験や情熱を、どうすれば銀行を納得させられる『事業計画』に落とし込めるんだ…?」

どれだけ素晴らしい料理のレシピを持っていても、融資という分厚い扉を開ける「レシピ」は持っていませんでした。

「初めて“味方”ができた」情熱と経験を“銀行が認める数字”に変えるプロとの出会い。

一人で悩んでいた相原さんは、飲食店の開業に特化した専門家のサポートを受けることを決断します。それが、REDISH開業との出会いでした。

相原さんがREDISHの担当者に見せたのは、料理への情熱と、これまで積み上げてきた数々の実績。そして、作り上げたいお店の明確なビジョンでした。

REDISHが最初に行ったのは、その情熱や実績を、融資担当者に響く「言語」へと翻訳することでした。

「『ランチ客を6倍にした』という素晴らしい実績がありますね。これを、ただの成功談ではなく、『売上予測の信頼性』を裏付ける具体的な根拠として計画書に盛り込みましょう」 「専門学校の講師経験は、ご自身の技術レベルの高さを客観的に証明する強力な武器になります」

最も不安だった融資についても、REDISHは具体的な数字とロジックで計画を固めていきました。客単価、回転数、満席率から月々の売上をシミュレーションし、原価や人件費、家賃といった経費を差し引いて、どれだけの利益が見込めるのかを緻密に算出。

相原さんの頭の中にあったぼんやりとした「成功のイメージ」が、誰に見せても納得させられる「事業計画書」という形に変わっていった瞬間でした。

「料理のことなら誰にも負けない。でも、お金のことは専門家に任せよう」。そう思えたことで、相原さんは安心して自分の本業である「美味しい料理を作ること」に集中できるようになったのです。

中華 もくめ誕生までの軌跡

2025年3月
独立を決意
自己資金800万円を確認 。
2025年4月
専門家へ相談
REDISH開業の無料相談へ。事業計画の策定を開始。
2025年6月
物件契約・工事開始
物件契約・内装工事開始
2025年7月
グランドオープン
「中華 もくめ」グランドオープン!

「この内装で620万円は妥当か?」理想と現実のギャップを埋めた、データという羅針盤

資金調達の目処が立った後も、開業準備は現実的な判断の連続です。特に大きなウェイトを占めるのが、内装工事費の620万円と物件取得費の500万円 。

「もっとデザインにこだわりたい」「もっと高性能な厨房機器を入れたい」。

職人であれば、誰しもがそう思うでしょう。しかし、その投資が本当に売上に繋がるのか、回収できる見込みはあるのかを冷静に判断しなければなりません。

ここでも、REDISHと作り上げた事業計画が羅針盤となりました。

月々の売上予測と利益計画が明確になっているからこそ、「この家賃なら十分にやっていける」「この内装費なら、〇年で回収できる」という判断ができます 。

もし、どんぶり勘定で開業準備を進めていたら、「あれもこれも」と理想を追い求めた結果、あっという間に資金は底を突き、オープン前に計画が頓挫していたかもしれません。

理想の店づくりと、現実的なコスト管理。その両立を可能にしたのは、感情論ではなく、データに基づいた事業計画でした。

「自分の城」で見る景色。それは、お客様の「おいしい」という笑顔だった。

そして、2025年7月。ついに「中華 もくめ」はオープンを迎えます。

オープン初日、相原さんが厨房から見た景色は、長年勤めてきたどの店の景色とも違って見えたはずです。自分の想いが詰まった空間で、自分の信じる料理を食べ、お客様が笑顔になる。それは、彼が20年以上追い求めてきた「やりがい」の集大成でした。

彼の事業計画は、オープン景気を見込んで初月からしっかりと利益が出るように設計されています。そして、リピーターを着実に獲得することで、
開業5ヶ月目には月間の営業利益が数十万円を超え、生活費を差し引いてもキャッシュがプラスに転じる見込みです 。1年後には、安定して月商230万円以上を売り上げる、地域に不可欠つな存在へと成長を遂げていることでしょう。

雇われの料理長から、一国一城の主へ。彼が見る景色は、これからますます輝きを増していきます。

「“経験”は最強の武器。でも、それを磨く“砥石”が必要だ」

最後に、これから独立を目指す料理人の仲間へ、相原さんからのメッセージです。

「20年以上の経験は、独立する上で何よりの武器になりました。どの食材を使い、どう調理すればお客様が喜んでくれるか、肌感覚でわかっているつもりです。

しかし、その“感覚”だけでは、銀行は納得してくれません。『なぜこの売上が見込めるのか?』『なぜこの原価率でやっていけるのか?』それを、誰もがわかる“数字”と“言葉”で説明する必要がありました。

もし、REDISHのサポートなしに、すべて一人でやっていたら、おそらく融資の審査でつまずいていたでしょう。自分の経験という素晴らしい包丁を持っていても、それを研ぎ澄まし、切れ味を証明してくれる『砥石(といし)』のような存在がいなければ、宝の持ち腐れになっていたかもしれません。

あなたのその腕と経験は、間違いなく価値があります。だからこそ、その価値を正しく伝え、夢を実現するためのパートナーを見つけることが、独立成功への一番の近道だと思います」

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