Column
コラム
こんにちは。REDISHで開業サポートを担当しているYです。
飲食店を開業したい気持ちはある。
情報も本もSNSもたくさん見てきた。
それなのに、なぜか決断できない。
何から決めればいいのか分からない。
この判断で本当に合っているのか不安になる。
失敗したくない気持ちが強くて、気づけば手が止まっている。
こうした状態で相談に来られる方は、決して少なくありません。
むしろ、真剣に考えている人ほど、この段階で立ち止まります。
もし今、同じように迷っているなら、安心してください。
それは意志が弱いからでも、覚悟が足りないからでもありません。
多くの場合、原因はひとつです。
判断するための材料が多すぎて、順番と基準が整理されていないだけ。
飲食店開業は、人生や生活に直結する大きな選択です。
だからこそ、脳が慎重になるのはとても自然な反応です。
問題は「決められないこと」ではなく、一人で抱えたまま整理できていないことにあります。
この記事では、
飲食店開業で多くの人が最初につまずく理由をひも解きながら、
判断が重くなってしまう正体と、前に進むための考え方を整理していきます。
読み終わる頃には、
「何から考えればいいのか」「今、決めなくていいことは何か」が、
少しずつ見えてくるはずです。
飲食店開業で多くの人が最初につまずく理由
飲食店の開業を考え始めると、多くの人はまずメニューを考えたり、物件を探したり、内装のイメージを膨らませます。
やりたい店のイメージがあるほど、この流れに入りやすくなります。
一見、自然なスタートに見えますが、実はこの時点でつまずく人が非常に多いです。
理由はシンプルです。
判断すべきことが多すぎるのに、判断する順番が分からないまま進んでしまうから。
たとえば、メニューを先に決めた結果、
仕込みが複雑になり、人件費やオペレーションの負荷が想定以上に膨らんでしまう。
あるいは、雰囲気を重視して物件を選んだ結果、
席数や導線に無理があり、回転率が上がらない。
どれも特別な失敗ではなく、よくある判断のズレです。
飲食店は、料理の味ややる気があれば成功すると思われがちです。
しかし実際には、開業後にどれだけ頑張れるかよりも、
開業前にどんな順番で、どんな基準で決めたかが、その後の数字をほぼ決めてしまいます。
問題なのは、知識や情報が足りないことではありません。
多くの人がつまずく本当の原因は、
正しい・間違いではなく、整理されていないまま判断を重ねてしまうことにあります。
失敗する開業と成功する開業の決定的な違い
失敗する飲食店開業には、はっきりとした共通点があります。
それは、やりたいことを優先しすぎて、数字や現実とのバランスが取れないままスタートしてしまうことです。
メニューを増やせばお客さんが喜ぶと思い、
結果として仕込みが増え、オペレーションが回らなくなる。
集客が不安だからと価格を下げ、
忙しいのに利益がほとんど残らない状態になる。
どちらも、開業後に頑張り方を間違えたのではありません。
開業前の計画段階で、現実を十分にシミュレーションできていないことが原因です。
一方で、うまくいっている店舗は派手なことをしていません。
成功している店舗に共通するのは、
最初に「この形なら無理なく続く」という全体像を描いてから動いていることです。
客単価、回転率、原価率、人件費率。
売上を構成する要素を一つひとつ分解し、
その数字が本当に現実的かどうかを、開業前に何度もシミュレーションしています。
そのうえで、
「この数字なら回せるメニュー数か」
「この席数と人員で無理は出ないか」
といった形で、メニューや席数、オペレーションを逆算していきます。
「頑張れば何とかなる」は、開業では通用しない
私がこの考え方に至った背景には、学生時代から積み重ねてきた現場での実体験があります。
大学在学中に間借りカフェを約1年半運営し、その後は栃木で妻のカフェ開業に関わってきました。
さらに現在は、リディッシュの仕事を通して、全国各地で飲食店の開業に携わりながら、立ち上げ段階の整理や判断に伴走しています。
規模や立地、業態はそれぞれ違っていても、
立ち上げの現場で繰り返し目にしてきた共通点があります。
それは、
飲食店がうまくいくかどうかは、個人のセンスや気合よりも、最初にどんな構造を描いたかでほぼ決まるという事実です。
立地が抜群でなくても、特別な話題性がなくても、
- 無理のない営業日数
- 回せる人員で成立するオペレーション
- 仕込みと提供のバランス
- 継続できる生活リズム
こうした前提が、開業前の段階で現実的に整理されている店は、
結果として大きな無理なく、安定して続いていきます。
個人の頑張りで支え続ける設計には、必ず限界が来るということです。
逆に言えば、
構造さえ整っていれば、無理をしなくても数字も気持ちも自然と安定していきます。
飲食店開業で本当に重要なのは、才能や覚悟ではありません。
最初に「無理なく回る形」を、現実に即して描けているかどうか。
それが、成果を大きく分けるポイントになります。
飲食店開業で判断を間違えやすい5つのポイント
飲食店開業で判断を間違えやすいポイントは、大きく分けて5つあります。
ただし重要なのは、
この5つを「何から決めるか」「どうつなげるか」で結果が大きく変わるという点です。
すべてを同列に考えようとすると、判断が止まりやすくなります。
まず前提として整理すべきなのが、資金とコンセプトです。
使える資金はいくらか。どこまでリスクを取れるか。どんなお客さんに、どんな価値を届けたいのか。
この2つは方向性を決めるものですが、ここでは細部まで固めすぎる必要はありません。あくまで、これから出てくる選択肢を現実的な範囲に絞るための「枠」として整理しておくことが目的です。
そのうえで、実際に開業の成否を左右する判断軸になるのが、集客・物件・メニューの3つです。
集客でどれくらいの来店が見込めるのか。その来店数を受け止められる物件条件か。その条件で、無理なく回り、利益が残るメニューか。
この3つは互いに強く影響し合い、一つを変えれば、他も必ず見直しが必要になります。どれか一つだけを先に決めてしまうと、後から調整がきかなくなるのが、飲食店開業の難しさです。
飲食店開業の正しい整理ステップ
まずやるべきことは、「どんなお店にしたいか」を完璧に言語化することではありません。
多くの人がここで止まってしまいますが、最初に置くべきなのは、数字の仮説です。
難しく考える必要はありません。まずは仮でいいので、次の3つの数字を書き出します。
- 目標とする月商(このくらいあれば続けられる、という水準)
- 想定する客単価(無理なく出せそうな価格帯)
- その結果、必要になる来店数
次に、その数字を実現するために、
「必要な席数」「1日の回転数」「回せる人員体制と営業時間」を逆算していきます。
数字 → 構造 → コンセプト
この順序で何度か行き来するだけで、判断は驚くほど整理されていきます。
必要なのは、「無理なく回る仮説」を一度つくること。この整理ができた状態で進む開業は、不安ではなく、納得感を持って決断できるようになります。
それでも決断できない理由と対処法
ここまで整理しても、それでも不安が消えないのはとても自然なことです。
飲食店開業は、お金・生活・人間関係が一気に動くため、「間違えたら取り返しがつかない決断」に感じやすいからです。
ただ、多くの場合、不安の正体は「情報不足」や「覚悟不足」ではありません。判断を一人で抱え続けていることが、決断を重くしています。
自分一人で考えていると、数字も選択肢も、すべて「正解かどうか」の判断になりがちです。
第三者と一緒に、前提・数字・構造を整理するだけで、「これは仮説」「ここは調整できる」と切り分けられるようになり、驚くほど視界がクリアになることは少なくありません。
まとめ|飲食店開業は一人で抱え込まなくていい
飲食店開業に、特別な才能や強い根性が必要なわけではありません。必要なのは、正しい順番と、現実に即した判断軸です。
それがあるだけで、失敗の確率は確実に下げることができます。
まずは、頭の中にあるものを整理すること。数字と構造を、外に出してみること。
それが、飲食店開業を「いつかの夢」から「現実の選択肢」に変える、最初の一歩になります。
よくある質問
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