Column
コラム
こんにちは。
REDISHで飲食店開業サポートを担当しているYです。
私たちは日々、
「これから開業したい」という方から
「オープンして少し経ったけれど、このままでいいのか不安で…」
という方まで、さまざまな相談を受けています。
その中で感じるのは、
開業の成否を分けるのは、最初の覚悟やセンスよりも、 経営との向き合い方であることが多いということです。
— 開業前・開業直後に知っておいてほしいこと
飲食店の開業相談を受けていると、
「この方は順調に進みそうだな」と感じることもあれば、
「少し考え方を整理できると、もっと楽になるのに」
と思うこともあります。
その差は、
経験や才能の有無というよりも、
日々の判断や考え方の積み重ねにあります。
今回は、私たちが実際に開業希望者・経営者の方と接する中で、
何度も目にしてきた
- ここでつまずきやすいポイント
- 早めに整理できると後が楽になる考え方
を中心にまとめました。
これから開業する方にとっては
「事前に知っておきたかった話」として、
すでにお店を始めている方にとっては
「一度立ち止まって見直すきっかけ」として、
読んでいただけたらと思います。
経営が苦しくなりやすい飲食店経営者の10の考え方
① 売上だけを見て判断してしまう
「売上が上がっていれば大丈夫」
そう考えてしまうのは、とても自然なことです。
実際、開業前の方ほど
「まずは売上を作らないと始まらない」
と考えるのは無理もありません。
ただ、相談の現場では、
- 売上は伸びているのに、なぜかお金が残らない
- 忙しくなった分、休みが取れず体力的にきつくなっている
といった声をよく耳にします。
この背景には、
売上と同時に増えているコストが見えにくい
という問題があります。
原価、人件費、広告費。
売上を追えば追うほど、
知らないうちに支出も膨らんでいくケースは少なくありません。
大切なのは、売上の数字そのものよりも、 「何がどれだけ残っているのか」を把握すること。
さらに言えば、
「この売上規模で、どのくらいの余裕があるのか」
まで見えていると、経営は一気に安定します。
ここを見ないまま走り続けてしまうと、
後から価格や体制を見直そうとしても、
調整が難しくなってしまうことがあります。
だからこそ、
売上を見ることと同時に、
残るお金を見る習慣を早めにつけておくことが大切です。
② 自分の時間管理を後回しにしている
飲食店は、とにかく忙しい仕事です。
現場に立ち、仕込みをして、スタッフ対応をして、
気づけば一日が終わっている。
それが日常、という方も多いと思います。
だからこそ、
- 数字を見る時間が取れない
- 先の計画を考える余裕がない
という状態になりがちです。
実際、相談の中でも
「落ち着いたらちゃんと見ようと思っていて…」
という声をよく聞きます。
ただ、その“落ち着くタイミング”は、 意識して作らない限り、ほとんどやってきません。
経営者自身の時間が整っていないと、
- 判断がその場しのぎになる
- 問題に気づくのが遅れる
- 常に追われている感覚が抜けない
といった状態になりやすくなります。
時間管理は、経営の土台。
派手ではありませんが、
数字の把握、意思決定、改善のすべてに影響します。
毎日でなくても構いません。
「週に一度、数字と向き合う時間を確保する」
それだけでも、経営の見え方は大きく変わってきます。
③ お金の流れを感覚で捉えている
「今月はなんとなく大丈夫そう」
「売上はあるから平気」
こうした感覚的な判断は、
最初のうちは問題が表に出にくい分、
自分では気づきにくいものです。
実際の相談でも、
「売上はあるのに、なぜか不安が消えない」
「通帳を見ても、余裕がある気がしない」
という声をよく聞きます。
その多くは、
“利益”ではなく“お金の動き”が整理できていない
ことに原因があります。
例えば、
- 毎月必ず出ていく固定費はいくらなのか
- 売上が立ってから、実際に入金されるまでのタイムラグ
- もし売上が落ちた場合、何ヶ月耐えられるのか
こうした点を、
感覚ではなく言葉と数字で説明できるかどうか。
この3点が言葉で説明できるかどうかが、
経営の安定度を測る一つの目安になります。
ここが曖昧なままだと、
判断が遅れたり、手を打つタイミングを逃してしまいがちです。
逆に言えば、
お金の流れが見えるようになるだけで、
不安が一段階下がり、
冷静な判断ができるようになる方も多くいらっしゃいます。
④ 前向きさだけで乗り切ろうとする
前向きであることは、とても大切です。
実際、飲食店経営は気持ちが折れてしまうと続けられない仕事でもあります。
ただ、相談の現場では
「なんとかなると思っていて…」
という言葉の裏に、
具体的な打ち手が整理されていないケースも多く見られます。
例えば、
- もし客数が想定より伸びなかったらどうするか
- 売上が落ちたとき、どこを調整するのか
- いつまでに、どの状態になっていれば安心なのか
こうした点が曖昧なままだと、
前向きな気持ちだけが先行してしまい、
現実とのズレに後から気づくことになります。
理想と現実の間を埋めるのは、
気合や根性ではなく 計画 です。
計画というと堅苦しく聞こえるかもしれませんが、
完璧なものである必要はありません。
「うまくいかなかった場合の選択肢をいくつか持っておく」
それだけでも、気持ちの余裕は大きく変わってきます。
前向きさに、少しだけ現実的な視点を足す。
それが、経営を長く続けるための大切なバランスです。
⑤ 忙しさを理由に人を増やしてしまう
来店数が増えると、
「とにかく人を増やさないと回らない」
と感じることがあります。
実際、現場に立っていると、
目の前のお客様対応で精一杯になり、
“今を回すこと”が最優先になります。
ただ、
- 本当にその時間帯だけの問題ではないか
- 一時的な繁忙ではないか
- 動線や役割分担に無駄がないか
こうした整理をしないまま人を増やすと、
忙しさは一時的に解消しても、 固定費だけが確実に積み上がっていく という状態になりやすくなります。
さらに、
- 採用コスト
- 教育の時間
- シフト管理の負担
といった、見えにくい負荷も同時に増えていきます。
相談の現場でも、
「人を入れたのに、なぜか楽にならない」
という声はよく聞かれます。
だからこそ、人を増やす前に、
- オペレーションの整理
- 繁忙時間帯の分析
- 業務の切り分け
を一度見直してみることが大切です。
人を増やすこと自体が悪いのではなく、
“構造を整えた上で増やすかどうか”
が、経営としての分かれ道になります。
⑥ 何でも自分で抱え込んでしまう
「自分でやった方が早い」
「任せるのが不安」
そう感じる経営者の方は、決して少なくありません。
特に開業直後は、
お店のことを一番理解しているのが自分だからこそ、
つい手を出してしまうものです。
ただ、すべてを自分で抱える状態が続くと、
- 経営者が疲弊し、判断の余裕がなくなる
- スタッフが考える機会を失い、育ちにくくなる
といった形で、じわじわ影響が出てきます。
相談の現場でも、
「気づいたら、現場に立ち続けないと店が回らない」
という状態になってしまった方をよく見かけます。
任せることは、
手を抜くことでも、責任を放棄することでもありません。
任せることも、経営の仕事の一つです。
最初から完璧に任せる必要はありません。
業務を分解し、少しずつ共有していく。
その積み重ねが、
経営者自身の時間と、店全体の安定につながっていきます。
⑦ 学ぶだけで終わってしまう
セミナーや本、動画など、
学ぶ機会はたくさんあります。
実際、相談に来られる方の多くは、
とても勉強熱心で、
必要な知識は一通りインプットされています。
ただ、
「知っている」と「やっている」は別物です。
相談の中でも、
理論や成功事例はよく知っているのに、
それが自分のお店に反映されていない
というケースをよく見かけます。
理由として多いのは、
- 情報が多すぎて、何から手をつけていいか分からない
- 完璧にやろうとして、動けなくなってしまう
といった状態です。
経営において大切なのは、
一気に変えることではありません。
小さく試す → 振り返る → 調整する
この繰り返しが、確実に結果につながっていきます。
一つでもいいので、
「明日から試せること」を決めて動いてみる。
その積み重ねが、
お店を自分らしい形に育てていきます。
⑧ 判断を先延ばしにしてしまう
価格を変えるか迷う
メニューを見直すか悩む
こうした判断に迷うのは、
それだけ真剣にお店のことを考えている証拠でもあります。
慎重さ自体は、決して悪いことではありません。
ただ、相談の現場では
「気づいたら半年、そのままになっていた」
というケースも少なくありません。
決めないまま時間だけが過ぎてしまうと、
- 状況がさらに悪化してから動くことになる
- 選択肢が限られ、調整が難しくなる
といった状態になりやすくなります。
飲食店経営では、
完璧な答えが出るのを待つより、 仮で決めて動いてみるほうが 前に進みやすいことも多いです。
例えば、
- 一定期間だけ価格を調整してみる
- 一部のメニューだけを入れ替えてみる
といった形で、
「試す前提」で決めてしまう。
その結果を見て、
また調整すればいい。
そう考えられるようになると、
判断へのハードルはぐっと下がります。
⑨ うまくいかない理由を外に求めてしまう
景気、立地、人手不足。
どれも事実として無視できない要素ですし、
実際に影響を受けているお店も少なくありません。
ただ、理由を外側に置いたままだと、
「だから仕方ない」
で思考が止まってしまい、
次の一手が見えなくなりがちです。
相談の現場でも、
- 環境の話で終わってしまう
- 具体的な行動に落とし込めない
というケースをよく見かけます。
大切なのは、
「変えられないこと」と「調整できること」を分けて考える視点。
たとえば、
- メニュー構成
- 価格の伝え方
- 来店理由の作り方
- オペレーションの組み方
こうした部分は、
環境が厳しくても手を入れられる余地があります。
「自分に調整できる部分はどこか」
この問いを持てるかどうかで、
経営の主導権が
外にあるか、自分にあるかが変わってきます。
⑩ 周りの声に振り回されてしまう
常連さんの意見
他店オーナーの成功例
セミナーで聞いた話
どれも参考になりますが、
すべてを取り入れようとすると
お店の軸がブレてしまいます。
聞くことと、決めることは別。
最終判断は、自分の店に合わせて行う必要があります。
うまくいっている経営者が共通していること
特別な才能があるわけではありません。
派手な成功談があるわけでもありません。
- 数字を感情と切り離して冷静に見る
- 分からないことを「分からない」と言える
- 問題が小さいうちに手を打つ
こうした行動を、淡々と積み重ねているだけです。
相談の現場で感じるのは、
うまく立て直していく方ほど
「最初は、そこまで問題があるとは思っていなかった」
「なんとなく回っていると思っていた」
と振り返る、ということ。
つまり、
うまくいっているかどうかの差は、 才能よりも“気づくタイミング”と“向き合い方”。
今が順調に見えていても、
少し立ち止まって確認するだけで、
楽になる選択肢が見つかることもあります。
まとめ|気づけた時点で、もう一歩前に進んでいる
いくつか当てはまったとしても、
それは決して珍しいことではありません。
むしろ、
今の段階で気づけたこと自体が、大きな強みです。
飲食店経営は、
一度決めたら終わりではなく、
状況に合わせて何度でも整え直せる仕事です。
「少し立ち止まって考えたい」
「このままでいいのか、一度整理したい」
そう思えた今が、
ちょうどいいタイミングなのかもしれません。
すでにお店を経営されている方も、
これから初めての開業を考えている方も、
一人で抱え込まず、まずはお気軽にご相談ください。
REDISHでは、
営業目的の押し売りや無理な提案は行っていません。
「誰かに話して、頭を整理したい」
その段階からで大丈夫です。
今感じている不安や迷いを、
一度言葉にするところから始めてみませんか。
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全国どこからでもご相談いただけます。
LINE・オンラインミーティング・お電話など、
ご都合に合わせてご相談いただけます。
「機械が苦手で…」
「オンラインって正直よく分からない…」
そんな方でも大丈夫です。
難しい操作や事前準備は必要ありません。
分からないことがあれば、
こちらから一つずつご案内しますので、
「話せる状態」であれば十分です。
まずは、
いちばん不安の少ない方法でご相談ください。
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