Column
コラム
目次
2.こんな人に読んでほしい
3.小さな飲食店が選ばれやすい3つの理由
4.小さな飲食店の開業費用|現実的な目安
5.小さな飲食店が成功する人の共通点
6.小規模経営と相性のいい店舗形態
7.まとめ|小さな飲食店は「覚悟がある人」に向いている
8.お問い合わせ|無料相談のご案内
こんにちは。 REDISHで開業サポートを担当しているYです。
私たちは日々、
- これから初めてお店を持とうとしている方
- すでに開業しているものの、先行きに不安を感じている方
さまざまな立場の飲食店オーナーの相談を受けています。
その中で、特に多いのがこんな質問です。
「最初は小さなお店から始めたほうが安全ですよね?」
「席数が少ない店でも、ちゃんと生活していけますか?」
開業を考えたとき、
「小さく始める=失敗しにくい」
というイメージを持つ方は少なくありません。
結論から言えば、
小さな飲食店は「向いている人」が選べば、成功確率を高めやすい形態です。
ただし一方で、私たちが実際に見てきた中には、
- 小さいから大丈夫だと思っていた
- 想像以上に売上が伸びず、精神的に追い込まれてしまった
- 生活費と事業資金の区別が曖昧になり、続けられなくなった
そんなケースも確実に存在します。
つまり、
「小さい=楽」「小さい=低リスク」ではないということ。
規模が小さいからこそ成立する強みもあれば、
逆に、小さいからこそ逃げ場がなくなる弱点もあります。
この記事では、
飲食店開業を「勢い」ではなく「現実的な選択」として考えてほしいという思いから、
- 小さな飲食店ならではの本当のメリット
- 開業前に必ず押さえておきたいお金の考え方
- 実際にうまくいっているお店に共通する思考と行動
- 小規模経営と相性のいい店舗形態
について、
現場での相談事例を踏まえながら、きれいごと抜きでお伝えしていきます。
「小さな店をやりたい」と考えている方にとって、
開業前に一度立ち止まり、冷静に判断するための材料になれば幸いです。
こんな人に読んでほしい
- これから飲食店を開業したいが、規模で迷っている
- 小さな店を始めたものの、売上や集客に伸び悩んでいる
- 「自分一人でも回せる店」に可能性を感じている
小さな飲食店が選ばれやすい3つの理由
開業相談で、ほぼ必ず最初に出てくるのが
「結局、いくらかかりますか?」という質問です。
小規模店舗の最大の利点は、
家賃・内装費・設備費・人件費を“最初から低く設計できる”ことにあります。
① 固定費を抑えられる
- 店舗面積が小さい → 家賃が低くなりやすい
- 客席が少ない → 内装・家具・空調などの初期投資を抑えやすい
- ワンオペ前提 → 人件費をゼロ、もしくは最小限にできる
実際に相談を受けていると、
同じ売上規模でも「固定費の差」で明暗が分かれるケースを何度も見てきました。
特に開業初期は、
- 思ったより集客が伸びない
- 天候や季節で売上が大きくブレる
- メニューや価格を試行錯誤している最中
そんな中で、
「毎月必ず出ていくお金(固定費)」が低いことは、数字以上に精神的な支えになります。
家賃や人件費のプレッシャーが小さいだけで、
- 「焦って無理な値下げをしない」
- 「落ち着いて改善に取り組める」
という判断ができるようになるからです。
小さな飲食店の強みは、
単にお金がかからないことではなく、
経営者が冷静でいられる余白をつくれる点にあります。
② 方向転換がしやすい
小さな飲食店は、経営のハンドルを切りやすい。
これは、開業支援をしている立場から見ても、非常に大きな強みです。
- メニューを入れ替える
- 価格帯を調整する
- 営業時間を変える
- ターゲットを少しずらす
こうした変更を、大きなダメージなしで試せるのが小規模経営の特徴です。
規模が大きい店舗ほど、
メニュー変更ひとつ取っても仕入れ・人員配置・オペレーション全体に影響が出ます。
一方、小さな店であれば、オーナー自身の判断でスピーディーに軌道修正ができます。
実際にうまくいっているお店の多くは、
「最初から完璧」だったわけではありません。
開業後にお客さんの反応を見ながら、微調整を重ねてきた結果、今の形に落ち着いています。
逆に、伸び悩むケースに多いのが、
「せっかく考えたから」「最初に決めたから」と、
うまくいっていないやり方に固執してしまうこと。
小さな飲食店は、
試して、ズレに気づき、直すというサイクルを回しやすい業態です。
その柔軟さを活かせるかどうかが、長く続くかどうかの分かれ目になります。
③ お客さんとの距離が近い
小さな飲食店では、自然とお客さんとの会話が生まれます。
これは意図してつくるものというより、構造的にそうなりやすいという特徴です。
- 常連さんの顔や好みを覚えられる
- 料理や価格に対する率率直な感想をその場で聞ける
- 「また来るね」「次はこれ食べたい」という言葉が直接返ってくる
こうしたやり取りは、
マニュアル化された接客が前提の大手チェーンでは、なかなか得られません。
開業相談の現場でも、
うまくいっている小規模店ほど
「新規客をどう増やすか」よりも
「どうやってまた来てもらうか」を大切にしています。
リピート率の高さは、そのまま売上の安定につながります。
- 広告費をかけなくても来店してもらえる
- 天候や流行の影響を受けにくくなる
- 売上の予測が立てやすくなる
小規模店ほど、
この「関係性による安定」が経営を下支えします。
味や価格はもちろん重要ですが、
「あの人がやっている店だから行く」
そう思ってもらえる関係を築けるかどうかが、
小さな飲食店が長く続くかどうかを大きく左右します。
小さな飲食店の開業費用|現実的な目安
開業相談で最も多い質問のひとつが、
「実際、いくらあれば始められますか?」というものです。
金額については立地や物件状況によって大きく変わるため、
ここではあくまで現場でよく見る一例として整理します。
【家賃10万円前後の物件を想定した場合】
※あくまで一例です
| 項目 | 目安金額 |
|---|---|
| 物件取得費 | 家賃の10〜12か月分 |
| 内外装工事費 | 約300〜500万円 |
| 設備・什器・備品 | 約150〜200万円 |
| 運転資金(半年分) | 約250〜300万円 |
| 合計 | 約800〜1,000万円前後 |
この数字を見ると、
「思ったより高い」と感じる方もいれば、
「意外と現実的かも」と感じる方もいます。
ここで私たちが必ずお伝えしているのは、
大切なのは「どこまで安くできるか」ではないという点です。
本当に考えるべきなのは、
「その金額を借りて、この先の生活と気持ちを保てるか」。
- 売上が想定より伸びなかった場合
- 体調を崩して休まざるを得なくなった場合
- 想定外の出費が重なった場合
それでも冷静に判断できる余力があるかどうか。
融資額を決める際には、
返済シミュレーションだけでなく、
- 自分の生活費はいくら必要か
- 何かあったとき、何か月耐えられるか
- 精神的に追い込まれすぎない設計になっているか
生活費・体力・メンタルの余力まで含めて考えることが、
小さな飲食店を「始める」だけでなく
「続ける」ためには欠かせません。
小さな飲食店が成功する人の共通点
① コンセプトを“尖らせすぎず、ぼかしすぎない”
小さな飲食店は、席数も客数も限られるため、
薄利多売で売上を伸ばすことができません。
だからこそ重要になるのが、
「誰に、どんな場を提供する店なのか」を明確にすることです。
ただ、開業相談の現場でよく見るのが、
次の2つの極端なパターンです。
- 世界観や理想が先行しすぎて、立地や客層と噛み合っていない
- 「間口を広げたい」結果、誰にも強く刺さらない
どちらも、決して珍しい失敗ではありません。
小規模店にとって大切なのは、
多くの人にウケることよりも、
「この店、まさに自分向けだ」と感じる人をつくることです。
- 「この人なら、ここに来そう」
- 「この人が来たら、居心地がいいだろうな」
そんな具体的な顔が浮かぶコンセプトこそ、
現実的で、長く続きやすいラインだと感じています。
コンセプトは、
メニュー、価格、内装、接客、営業時間——
店づくりのすべてに影響します。
開業前にここを曖昧にしたまま進めてしまうと、
後から修正するのに、時間もお金もかかってしまいます。
「尖らせる」のではなく、「絞る」。
この意識を持てている人ほど、
小さな飲食店経営を安定させています。
② 売上より先に“残るお金”を考えている
開業前後の相談でよく聞くのが、
「月商はいくらあれば成り立ちますか?」という質問です。
もちろん売上は大切ですが、
実際に続いている店ほど、売上そのものよりも “いくら残るか”を基準に考えています。
特に注目しているのが、次の3つです。
- 家賃比率
- 人件費率
- 原価率
これらは、売上が増えても減っても、
経営に与える影響が大きい数字です。
中でも家賃は、いったん契約すると
後から下げることがほぼできません。
売上が想定より伸びなかった場合でも、
家賃だけは毎月変わらず発生します。
実際に、
「売上はそこそこあるのに、なぜかお金が残らない」
という相談を掘り下げていくと、
家賃比率が高すぎるケースは非常に多いです。
身の丈に合った物件選びが、店が長く続くかどうかを左右します。
無理な売上目標を立てなくても回る設計になっていれば、
気持ちにも余裕が生まれ、
結果的に判断を誤りにくくなります。
小さな飲食店ほど、
「いくら売るか」よりも
「どんな数字なら、無理なく続けられるか」を
先に考えている人が成功しています。
③ 地域とちゃんと向き合っている
小さな飲食店は、
SNSや広告だけで遠方から人を集め続けるのが現実的ではありません。
だからこそ大切になるのが、
お店の周りにいる人たちと、どう関係を築くかです。
- 近所の人に顔を覚えてもらう
- 「今日はここにしよう」と日常使いしてもらう
- 「あの店、感じいいよね」と自然に名前が出る
この積み重ねが、
派手さはなくても、確実に効いてきます。
開業相談の中でも、
長く続いているお店ほど、
「特別な集客をしていない」というケースは少なくありません。
それは、
地域の中に“居場所”として根づいているからです。
料理の味や価格はもちろん大切ですが、
小規模店ではそれだけでは足りません。
- 入りやすい雰囲気か
- 話しかけやすい距離感か
- 常連になっても、ならなくても居心地がいいか
こうした
空気・距離感・振る舞いまで含めて、
お店の価値として見られています。
地域とちゃんと向き合うことは、
売上を伸ばすためというより、
「選ばれ続ける店になるための土台づくり」。
小さな飲食店ほど、
この意識があるかどうかで、数年後の景色が大きく変わります。
小規模経営と相性のいい店舗形態
開業相談の現場で、
小規模経営を前提に選ばれることが多いのは、次のような形態です。
- 喫茶店・小さなカフェ
- カウンターメインの居酒屋・バー
- メニューを絞った専門店
- テイクアウト専門店、もしくはテイクアウト併設型
これらに共通しているのは、
「オペレーションがシンプル」「人を増やさなくても回る設計にしやすい」という点です。
特に小さな飲食店では、
オーナー自身が現場に立ち続けるケースがほとんどです。
そのため、
- 仕込みに時間がかかりすぎないか
- 忙しい時間帯でも一人で回せるか
- 体調が万全でない日でも最低限の営業ができるか
こうした視点が欠かせません。
相談の中でよくお伝えしているのは、
「やりたい業態」よりも「続けられる業態」を優先すること。
流行っているから、
かっこいいから、
SNSで見かけたから——
そうした理由だけで選ぶと、
開業後に負担の大きさに気づくことがあります。
- 長時間立ち続けられる体力があるか
- 接客が好きか、黙々と作業する方が得意か
- 夜型か、朝型か
自分の体力・性格・生活リズムに合っているかを基準に考えることで、
小規模経営は、無理のない形で続けやすくなります。
「小さく始める」こと以上に、
「長く続けられる形で始める」。
それが、小規模経営を選ぶ最大のメリットだと感じています。
まとめ|小さな飲食店は「覚悟がある人」に向いている
小さな飲食店は、確かに始めやすい形態です。
初期費用を抑えられ、身軽にスタートできる点は、大きな魅力でしょう。
ただし、楽なわけではありません。
- 売上の上限はどうしても低くなりやすい
- 現場に立つのは、ほとんどの場合自分自身
- 自分が止まれば、店も止まる
こうした現実と向き合い続ける必要があります。
それでも、
- 自分の裁量で判断し、店づくりをしたい
- お客さんとの距離が近い商いにやりがいを感じる
- 無理を重ねるのではなく、長く続けることを大切にしたい
そう考える人にとって、
小規模経営は非常に相性のいい選択肢です。
大きく広げることだけが、成功ではありません。
「小さく始めて、きちんと続ける」ことも、立派な成功の形です。
そのために必要なのは、勢いや理想だけで進むことではなく、
自分にとって無理のない設計になっているかを、事前に見極めること。
開業前に一度立ち止まり、
数字・生活・気持ちのバランスを見直してみてください。
もし迷ったときは、
一人で抱え込まず、第三者の視点を入れることも選択肢のひとつです。
それだけで、見える景色が変わることも少なくありません。
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