Column
コラム
数字と戦略で不安を整理した話
こんにちは。
REDISHで開業サポートを担当しているYです。
「自分のスキルや実績を活かして実店舗を持ちたい。でも本当にうまくいくのか不安…」
こう感じる方は少なくありません。特に飲食未経験の場合、「資金」「立地」「運営」「融資」という4つのハードルに直面します。
でも大丈夫です。実際に私たちがサポートしたクライアント様は、未経験ながらEC事業での実績や多彩な経験を武器に、創業融資773万円を獲得し、店舗開業を成功させています。
このコラムでは、依頼主様が抱えていた不安を数字と戦略で整理し、どう乗り越えたかを具体的にご紹介します。
さらに詳しい売上や資金計画、融資面談の具体例は、こちらのコラムでも公開中です。
【創業融資773万円】EC実績年商1,800万円!未経験から融資を通した勝てる事業計画
➡ https://redish.jp/columns/example_019
1. 開業にあたっての最大の不安
依頼主様が最初に口にしていたのは、まさに多くの飲食店開業希望者が抱える悩みでした。
- 「飲食未経験で本当にやっていけるのか」
- 「そもそもお客さんは来てくれるのか」
- 「資金は足りるのか、融資は通るのか」
これらは、経験がないからこそ生まれる「漠然とした不安」です。
ここで重要なのは、感覚的な不安を数字で検証することです。
たとえば、
- 1日の来客数と客単価から算出する売上予測
- 食材や人件費、光熱費などの固定費・変動費
- 融資返済額や初期投資の回収計画
これらを具体的に数値化することで、感覚的だった不安は「管理可能な課題」に変わります。
数字をもとに整理すると、
・「融資返済に問題がないか」
・「資金が不足しそうな時の対策」
などが明確になり、次の判断や行動に自信を持って踏み出せるようになるのです。
2. 売上と利益で見る現実感
依頼主様の計画では、開業1年後の月商は 233万円。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 売上原価 | 70万円(約30%) |
| 人件費 | 59万円 |
| 家賃 | 25万円(売上比率約11%) |
| その他経費 | 44万円 |
| 営業利益 | 35万円 |
この数値を見ると、「理想と現実」が明確になり、面談時の不安も具体的にクリアできる課題に変わります。
さらに注目すべきは、損益分岐点が 約92万円/月 である点。
これは、月商が目標の半分以下でも黒字になる計算です。数字で「どこまで売上が下がっても耐えられるか」が明確になるため、精神的な安心感にもつながります。
また、この計画は単なる「目標設定」ではなく、運営上のリスク管理にも役立ちます。
- 来客が予想より少なかった場合の収益シミュレーション
- 人件費や仕入れを調整した場合の利益予測
- 繁忙期と閑散期の差を考慮した月次管理
こうした数字の裏付けがあることで、未経験者でも「現実的に利益を出せる事業」として融資担当者に説得力を持って伝えることができます。
3. 融資審査を通過する鍵は「経験の再定義」
依頼主様は飲食未経験でしたが、過去の経験を次のように整理しました。
- 銀行勤務 → 数字管理・資金繰り能力
- ホテル勤務 → 大量調理・品質管理経験
- EC事業 → 年商1,800万円の実績、固定ファンによる安定した販売力
特にEC事業の経験は、単なる「販売経験」ではなく、数字で証明できる実績として大きな強みになりました。
- ECで人気の商品は既に固定ファンが存在 → 実店舗でも来店の可能性が高い
- 商品原価・利益率を管理 → 飲食店運営のシミュレーションにも応用可能
- 販売データを活用した需要予測 → メニュー構成や仕入れ計画に反映
こうして、依頼主様は「飲食未経験」という弱みを、銀行やホテルで培った管理能力+ECでの実績という多角的な強みに再定義しました。
融資面談では、これらの数字と経験を組み合わせることで、説得力のあるストーリーを作り上げ、担当者に「この人なら店舗でも利益を出せる」と納得してもらえる説明に変えています。
4. 不安を減らす「資金計画の透明化」
・自己資金: 200万円
・初期費用合計: 973万円
内訳を整理すると、
- 物件取得・内装工事: 323万円
- 厨房機器・設備: 296万円
- 運転資金(3か月分): 354万円
さらに安心できるポイントは、月々返済額が 約5.6万円、利息も月1.6〜1.8万円程度と、売上目標 233万円/月に対して十分に無理のない金額に設定されていることです。
この透明性の高い資金計画によって、依頼主様は次のような不安を事前に整理することができました。
- 「初期投資が回収できるか」 → 月次の損益シミュレーションで明確に
- 「融資返済で生活資金が圧迫されるのでは?」 → 月商の半分以下でも黒字になる計算
- 「設備や運転資金が足りなくなることはないか」 → 余裕をもたせた3か月分の運転資金を確保
さらに、計画の透明化は融資面談でも有効です。数字を見せることで、担当者に「現実的なかつ無理のない計画である」と納得してもらいやすくなります。
結果として、数字の裏付けがあることで依頼主様自身も安心して、店舗運営に向けた具体的な準備を進めることができました。
5. 立地選定とリスク管理も数字で説明
所在地: 千葉県柏市
家賃: 25万円(売上比率約11%)
座席数: 30席
今回の開業は、競合が少ないエリアを戦略的に選びました。周辺にはスリランカ料理店やカレー専門店がほとんどなく、家族層や学生など幅広いターゲット層の需要を取り込むチャンスがあります。
ただ、立地に依存しすぎると、万が一近隣施設が閉鎖したり人流が変化した場合、売上に大きく影響するリスクもあります。そこで依頼主様は、次のような売上依存先の分散策を取り入れました。
- EC販売の活用:既存のファンに向けて商品をオンラインで販売
- テイクアウト・デリバリー:店に来られない層も取り込み、売上チャネルを多角化
- 座席数・客単価の計算:30席×ランチ・ディナーの回転率を数値化して、立地リスクを定量的に管理
数字と戦略を組み合わせることで、「この立地で開業しても安全に収益が確保できる」という説得力のある計画を作ることができます。
6. 面談で効果的だった回答例
融資面談では、未経験者ほど「経験不足」をどう補うかが重要です。依頼主様は、多角的な経験と数字で裏付けられた実績を組み合わせ、説得力のある回答を準備しました。
Q: 実店舗の経営は初めてですか?
A: 「はい、実店舗での経営経験はありません。しかし、銀行での数字管理や資金繰り、ホテルでの大量調理・品質管理、そしてEC事業での黒字化実績があります。これらの多角的な経験で、未経験分野もカバーできると考えています。」
ポイント:単に「未経験です」と答えるのではなく、過去の経験を「経営に活かせるスキル」として再定義している点が評価されました。さらにEC事業で年商1,800万円、固定ファン多数という具体的な数字を添えることで、担当者に「店舗でも利益を出せる」という確信を持たせられます。
Q: 競合との違いは?
A: 「周辺には本格スリランカ料理店がほとんどありません。当店は広い駐車場と座敷席を完備し、ファミリー層をターゲットにしています。ランチ1,300円・ディナー1,500円という低価格で、本格料理を提供できる点が強みです。」
ポイント:単なる特徴の列挙ではなく、競合の少なさ×顧客ニーズ×価格設定の3点で差別化を明確に示しています。数値や条件を組み込むことで、説得力と再現性が増します。
7. 数字で不安を可視化すると見えること
事業計画を数字で整理すると、感覚的な不安が具体的な課題として見えるようになります。依頼主様の場合も、以下の点で大きな安心感につながりました。
- 目標月商や損益分岐点を把握 → 売上が目標に届かなくても、どこまで下がっても黒字になるかが明確になり、精神的な安心感につながります。
- 人件費・原価を管理 → 食材費や人件費の割合を把握することで、利益の変動を予測でき、効率的な運営計画を立てられます。
- 融資返済額を明確化 → 月々の返済額を具体的に示すことで、キャッシュフローの不安が軽減され、計画的に資金運用できます。
- 過去の実績を数値化 → EC事業での年商1,800万円や固定ファンの存在など、数字で示すことで、未経験でも事業の信頼性を証明できます。
さらに、数字で整理することは「意思決定の基準」にもなります。
- メニュー価格や座席数をどう調整すれば目標利益を達成できるか
- 来客数が少ない場合にどの費用を優先的に調整するか
- 季節変動や繁忙期・閑散期に合わせた資金繰り
こうした判断が、感覚ではなく数字に基づいて行えることが、未経験者でも自信を持って開業準備を進められる大きなポイントです。
まとめ
依頼主様は「未経験」という弱みを、過去の経験・EC実績・数字の透明性で補い、開業に向けた不安を一つずつ解消しました。
ポイントは単なる想いではなく、「数字で説明できる準備」と「多角的な経験の整理」です。
感覚的な不安は、数字で整理すれば確実に管理可能な課題に変わります。
開業を検討される方は、まず売上・費用・返済・競合の数字を整理することから始めましょう。数字を基に計画を立てことで、融資担当者への説得力も増し、未経験でも成功の可能性を大きく高められます。
もし「自分の経験やスキルが開業に活かせるか知りたい」「具体的な資金計画や事業計画の作り方を相談したい」と思ったら、ぜひお気軽にご相談ください。
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