Column
コラム
こんにちは。
REDISHで開業サポートを担当しているYです。
今日は、実際に私たちが伴走した事例をもとに、
開業を検討されていたご依頼主様が、どんな不安を抱えながら準備を進めていたのかをお話しします。
今回のオーナー様も、決して最初から自信に満ちていたわけではありません。
むしろ印象的だったのは、こんな不安でした。
「4,000万円以上の投資はさすがに大きすぎないか」
「自由が丘で本当に勝てるのか」
「自分の経験を“数字”で説明できない」
「融資審査で何を見られるのか分からない」
これは、開業を検討されている多くの方が感じる“典型的な不安”でもあります。
ただし、こうした不安の多くは
「感覚のまま止まっている状態」から生まれているケースがほとんどです。
裏を返せば、
👉 数字に落とし込む
👉 根拠を言語化する
この2つができれば、不安は“判断材料”に変わります。
本記事では、実際の事業計画の数字をもとに、
なぜこの投資額になったのか
なぜこの売上が成立するのか
なぜ融資が通ったのか
を、ひとつずつ分解しながら解説していきます。
ここからは、実際に私たちがどのようなサポートを行い、
どんな迷いや判断のポイントがあったのかを、一緒に見ていきましょう。
また、売上や融資額、資金配分など、もう少し具体的な数値や計画の詳細については、こちらのコラムで詳しくご紹介しています。
【創業融資3,000万円】ミシュランの技で、開業1年で利益1.6倍を達成した自由が丘ビストロ戦略
https://redish.jp/columns/example_040
不安を“数字で判断できる状態”に変える
ここまで読んでいただくと、今回の事例が特別なケースに見えるかもしれません。
しかし実際には、このオーナー様も最初は
「本当にこの投資額で大丈夫なのか?」という強い不安を抱えていました。
むしろ、これは極めて自然な反応です。
飲食店の開業は、数千万円単位の投資を伴う意思決定であり、
「感覚」や「経験」だけで判断するにはリスクが大きすぎます。
実際、多くの方がこの段階で、
- 投資額に対する恐怖
- 売上の不確実性
- 融資審査への不安
といった“見えないリスク”に押し潰されそうになります。
ただし重要なのは、こうした不安の正体は
「分からないこと」そのものではなく、「分解されていないこと」にあります。
つまり、
👉 不安をなくす必要はない
👉 不安を“扱える状態”にすればいい
ということです。
今回のケースでは、不安を「消す対象」ではなく、“検証すべき仮説”として扱うことからスタートしました。
そして、どこにリスクがあるのか、どの数字が前提になっているのか、どこがズレたら崩れるのかを一つずつ分解し、可視化していきました。
その結果、最終的には
👉 「なんとなく怖い」状態から
👉 「この条件なら成立する」と判断できる状態
へと変わっていきました。
ここからは、実際にどのように不安を分解し、事業計画へと落とし込んでいったのかを、さらに具体的に見ていきます。
① 「投資額が大きすぎる不安」をどう解消したか
多くの方が最初に感じるのが、「こんなにお金をかけて回収できるのか?」という不安です。
特に飲食店の場合、内装・設備・物件取得費などが重なり、想定以上に初期投資が膨らむケースが少なくありません。
今回のケースでも、総額4,660万円という投資に対して、同じ悩みがありました。
ここで重要なのは、
👉 「高いかどうか」ではなく
👉 「回収できる構造になっているか」
で判断することです。
そのために行ったのが、
👉 投資額 → 売上 → 利益 → 回収期間
という分解です。
例えば今回の計画では、
- 月次利益:約68万円
- 年間利益:約800万円前後
- 👉 約6年前後で初期投資の回収が見込める設計
ここでさらに重要なのが、「この利益はどの前提に依存しているか」という視点です。
例えば、ディナー売上が想定より20%落ちた場合どうなるか、客単価が想定より下振れした場合どうなるかといった“シナリオ分岐”を事前に確認しています。
この検証を行うことで、
👉 「理想通りいった場合」だけでなく
👉 「想定より悪い場合でも成立するか」
を判断できるようになります。
また今回のモデルでは、
- ランチ・カフェで日中の安定売上を確保
- ディナーで利益を最大化
という二層構造にすることで、売上のブレに対する耐性を持たせています。これは非常に重要で、飲食店の多くは「単一の売上源」に依存してしまい、その部分が崩れた瞬間に全体が不安定になります。
一方で今回のように、
👉 売上の“役割”を分ける設計
をしておくことで、集客の安定性と利益の最大化を両立することができます。
つまり、「なんとなく高い」ではなく
👉 “回収できる条件が揃っているか”で判断する
これが、投資判断において最も重要なポイントです。
② 「売上が本当に立つのか」という不安の正体
売上に対する不安の多くは、
👉 「この数字、どうやって作ったの?」
が説明できないことから生まれます。そしてこの問題は非常に根深く、多くの事業計画が「売上だけが浮いている状態」になっています。
今回の事例では、売上を以下の4つに分解しています。
- 客単価
- 席数
- 回転率
- 来店動機(なぜ来るのか)
この中でも特に重要なのが、「来店動機」です。なぜなら、
👉 回転率は“結果”であり
👉 来店動機が“原因”だからです。
例えばディナーであれば、
- 客単価:10,000円
- 利用シーン:記念日・少し良い外食・既存顧客
という前提を置いた上で、👉 「なぜその価格でも選ばれるのか」を設計しています。
具体的には、ミシュラン経験シェフによる商品力、ターゲットに合わせた内装・空間設計、既存顧客による初期集客といった要素が組み合わさっています。
ここで重要なのは、
👉 売上は“足し算”ではなく“掛け算”で決まる
ということです。
- 単価だけ高くても来店理由がなければ成立しない
- 集客ができても単価が低ければ利益は残らない
すべての要素が整って初めて、売上は成立します。つまり、売上は“計算”ではなく“設計”です。
なぜこの単価なのか、なぜこの回転率なのか、なぜこの立地なのか。これらが一貫して説明できたとき、初めて「再現性のある売上」として成立します。
③ 「融資が通るか不安」をどう乗り越えたか
融資に関してよくあるのが、経験はあるけどうまく伝えられない、強みがあるのに評価されないというケースです。
実際、金融機関は「良いお店を作れるか」ではなく、👉 「返済できるか」という観点で判断しています。
そのため、経験があること、技術が高いことだけでは不十分で、👉 それが売上・利益にどう繋がるのかまで説明できる必要があります。
今回評価されたのは、特別な経歴ではなく、👉 “経験を再現性のある形で説明できているか”でした。
例えば、
「17年働いてきた」ではなく → 「5店舗の立ち上げに関わり、売上改善の実績がある」
「常連がいる」ではなく → 「来店見込み顧客100名が存在し、初月売上のベースになる」
というように、曖昧な実績を“定量情報”に変換することで、金融機関にとっての“判断材料”へと変わります。
さらに重要なのが、👉 リスクをどう認識し、どう対処するかです。
今回のケースでは、売上が下振れした場合のコスト調整、集客が弱い場合の施策(SNS・既存顧客)、競合出店時のポジショニングといった“ネガティブシナリオ”まで事前に整理していました。
これにより、
👉 「問題が起きない計画」ではなく
👉 「問題が起きても対応できる計画」
として評価されました。
④ この事例から分かる「失敗しない開業準備」の本質
今回のケースを一言でまとめると、👉 「感覚」を「構造」に変えたことです。
よくある失敗パターンは、なんとなくこのくらい売れそう、立地は雰囲気で決定、投資額は見積もりベースのみといった、“点の判断”で進めてしまうことです。
一方で今回の事例は、
立地 → ターゲット → 単価 → 売上
投資 → 回収 → 利益 → リスク
すべてが線で繋がっている状態でした。この状態になると、どこが強みなのか、どこが弱点なのか、どこを改善すべきかが明確になります。そして何より、👉 「判断できる状態」になることが最大の価値です。
開業において重要なのは、不安があるかどうかではなく、👉 その不安をコントロールできるかどうかです。今回の事例は、その一つの完成形と言えるでしょう。
次にやるべきこと
もし今、自分の計画が合っているか不安、数字に落とし込めていない、融資に通るか分からないと感じている場合は、それは“センス”の問題ではありません。
👉 整理の仕方を知らないだけです。
そしてもう一つ大事なのは、👉 「一人で整理しようとしないこと」です。
事業計画は、自分では気づけない思い込み、無意識に楽観的になっている前提、強みなのに言語化できていない要素が必ず含まれています。
今回のオーナー様も、最初は経験はあるがどう伝えればいいか分からない、数字を作っても自信が持てないという状態でした。
しかし、👉 第三者と一緒に分解・整理することで
- 強みが“再現性のある武器”になり
- 数字が“説明できる根拠”に変わり
- 不安が“判断材料”へと変わっていきました
つまり、👉 開業準備とは「正しい答えを出すこと」ではなく👉 「判断できる状態を作ること」です。
今回の事例のように、経験、強み、立地、売上を一度分解し、金融機関が理解できる形に再構築することが重要です。そしてそれは、早い段階で着手するほど、選択肢も精度も大きく変わります。
お問い合わせ・無料相談
ここまでお読みいただきありがとうございます。
今回の事例のように、開業の成否を分けるのは「経験の有無」だけではなく、それをどれだけ“数字と根拠”で説明できるかにあります。ただ実際には、
- 自分の強みをどう言語化すればいいかわからない
- この資金計画で本当に問題ないのか不安
- 融資に通る事業計画の作り方が分からない
と感じている方がほとんどです。
REDISHでは、そうした状態からでも、
👉 経験やスキルの棚卸し
👉 売上・収支のシミュレーション設計
👉 融資審査に通るための事業計画書作成
👉 面談対策(想定質問・回答設計)
まだ開業時期が決まっていない方でもご相談可能です
情報収集段階の方が最も多くご利用されています
「何から始めればいいか分からない」という状態でも問題ありません。
まずは一度、現在の状況を整理するところから始めてみてください。以下のフォームより、お気軽にご連絡ください。
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