【例文付き】飲食店の電話対応マニュアル作成ガイド!予約・クレーム・NG言葉まで徹底解説

【例文付き】飲食店の電話対応マニュアル作成ガイド!予約・クレーム・NG言葉まで徹底解説

飲食店の開業準備中やオープン直後のオーナー様にとって、スタッフ教育は頭を悩ませる大きな課題の一つです。

特に「電話対応」は、お客様がお店と最初に接する大切な接客の場です。電話口での対応ひとつで、お店の印象が大きく左右され、来店前の期待感やリピート率にも影響を与えます。

しかし、「自分が当たり前にできるから」と指導を省いてしまうと、新人のアルバイトスタッフが敬語を使えなかったり、予約情報の聞き間違いによるダブルブッキングなどのトラブルが発生したりします。

本記事では、飲食店の電話対応マニュアルに盛り込むべき基本ルールから、シーン別の実践トークスクリプト、クレーム対応のコツまでを分かりやすく解説します。 ※本記事は2026年10月時点の情報に基づいています。


なぜ飲食店に「電話対応マニュアル」が必要なのか?

小規模な飲食店であっても、電話対応マニュアルは必須です。

オーナーや店長自身は「丁寧に対応する」「要点をメモする」といった動作が自然にできていても、接客経験の浅いスタッフや学生アルバイトにとっては、電話を取ること自体が強い不安や緊張につながります。

マニュアルを作成しておくことで、以下のメリットが生まれます。

  • 誰が電話に出ても均一で高品質な接客ができる
  • 予約ミス・聞き間違いによるトラブルを未然に防げる
  • スタッフの不安が減り、積極的かつスムーズに電話を取れるようになる

「基本のルール」と「よくある会話例」を明文化し、電話機の横に置いておくだけで、店舗運営の質は劇的に向上します。


電話対応マニュアルに記載すべき「4つの基本ルール」

まずは、どんな電話であっても共通して守るべき「基本の4原則」をマニュアルに明記しましょう。

1. 相手が聞き取りやすい話し方を意識する

電話では相手の表情や身振り手振りが見えないため、対面時よりも声がこもって聞こえやすくなります。

  • 普段よりも少し高めのトーン(ソの音を意識)で話す
  • 口角を上げて、笑顔で話す(笑声:えごえ)
  • 早口にならず、落ち着いたスピードでハキハキと発声する

「ゴニョゴニョ話すと相手に伝わらない」という前提をスタッフに共有することが大切です。

2. メモを取り、必ず復唱・確認を行う

予約日時や人数、お客様の名前・連絡先は、必ずメモを取りながら聞き、最後に復唱して確認します。

白紙のメモ帳では書き漏らしが発生しやすいため、「日時・人数・名前・電話番号・利用目的・コース・アレルギー・受付者名」があらかじめ印字された「専用メモシート」を電話機横に常備しておくのが効果的です。

新人スタッフは緊張から「聞くこと」だけに集中してしまい、メモや復唱を怠りがちです。お客様側の勘違いや言い間違いに気づくためにも、「復唱確認の徹底」を業務フローとして義務付けましょう。

3. 3コール以内の対応を徹底する

電話の呼び出し音は「3コール以内」に取るのが飲食業界の基本です。

ピークタイム等でどうしても3コールを超えてしまった場合は、第一声に「大変お待たせいたしました」を添えてから店名・名前を名乗るよう指導します。

ただし、営業中のピークタイム(混雑時)は「目の前のお客様の接客」が最優先です。 電話対応に追われて配膳遅延や会計待ちが発生しては本末転倒です。混雑時は「申し訳ございません、ただいま店内が大変混み合っておりますため、落ち着きましたら折り返しお電話差し上げてもよろしいでしょうか?」と短時間でワンクッション置くルールも定めておきましょう。

4. 使ってはいけない「NG言葉」と正しい敬語

電話に不慣れなスタッフは、プライベートの感覚で間違った言葉遣いをしてしまいがちです。よくある間違いをマニュアルに対比形式で記載しておきましょう。

NGな表現正しい表現
もしもしお電話ありがとうございます、〇〇(店名)の〇〇(名前)でございます
〇〇でよろしかったですか?〇〇でよろしいでしょうか? / お間違いございませんでしょうか?
わかりませんわかりかねます / 確認いたしますので少々お待ちください
担当の者に伝えます担当の者に申し伝えます
ご苦労様ですお電話ありがとうございます / いつも大変お世話になっております

【シーン別】飲食店向け電話対応トークスクリプト

電話対応で頻度の高いシーンごとに、そのまま使えるトーク例をまとめました。

1. 予約の電話対応(最も頻度が高いケース)

予約の電話はお店の売上に直結します。聞き漏らしがないよう、ヒアリングの順序を決めておきましょう。

店員:「お電話ありがとうございます。〇〇(店名)の〇〇が承ります。」
お客様:「予約をしたいのですが。」
店員:「ありがとうございます。ご希望のお日にちとお時間はいつ頃でしょうか?」
お客様:「〇月〇日の〇時頃でお願いしたいです。」
店員:「かしこまりました。何名様でのご利用でしょうか?」
お客様:「4名です。」
店員:「4名様ですね。少々お待ちください、予約状況を確認いたします。」
(保留にして予約台帳・システムを確認)
店員:「お待たせいたしました。〇月〇日〇時より、4名様でお席をご用意できます。代表者様のお名前と、日中ご連絡が取れるお電話番号を伺ってもよろしいでしょうか?」
お客様:「名前は〇〇で、番号は〇〇-〇〇-〇〇です。」
店員:「〇〇様、お電話番号は〇〇-〇〇-〇〇ですね。ありがとうございます。」
店員:「それではご予約内容を確認させていただきます。〇月〇日〇時より4名様、〇〇様のお名前でご予約を承りました。」
お客様:「はい、お願いします。」
店員:「当日のご来店を心よりお待ちしております。お電話ありがとうございました。〇〇が承りました。」

※お客様が電話を切ったことを確認してから、静かに受話器を置きます。

2. 予約の変更・キャンセル

予約のキャンセルや変更は、直前の仕込みや席の回転に影響します。 ノーショウ(無断キャンセル)防止のためにも、明確なフローを設けます。

  • 当日・前日のキャンセル規定(キャンセル料の有無など)をスタッフが把握できるようにしておく
  • スタッフだけで判断できない場合は「担当の者に確認いたしますので、少々お待ちいただけますでしょうか」と保留し、責任者へ確認する
  • 変更・キャンセルの電話でも、まず「ご連絡いただきありがとうございます」と感謝を伝える。事前に連絡をくださるお客様は、次回の来店にもつながる大切なお客様です
  • 予約者名・元の日時・人数を先に復唱して該当の予約を特定してから、変更後の内容を確認する(同じ名字のお客様との取り違えを防ぐ)

3. 道案内・場所の確認

来店直前にお客様が道に迷って電話をかけてくるケースも多くあります。

  • マニュアルに「最寄り駅の〇番出口から徒歩〇分」「〇〇というコンビニの角を右折」など、目印を使った道案内文を記載しておく
  • 説明の最後に「お気をつけてお越しくださいませ。ご来店をお待ちしております」と一言添えることで、好印象を与えられます。

4. イレギュラー対応(アレルギー・記念日など)

食物アレルギーの有無やバースデープレートなどの要望、または外国人観光客からの問い合わせも想定されます。

  • アレルギー対応は命に関わるため、「独断で返答せず、必ず厨房・店長に確認する」フローを徹底する
  • Web予約へのスムーズな誘導: 「次回以降、当店の公式HPや予約サイトから24時間いつでも即時予約が可能でございます。ぜひご利用くださいませ」と一言添えることで、営業時間外の受電負荷を減らせます
  • インバウンド需要がある立地の場合は、簡単な英語フレーズ("How many people?", "What date and time?" など)もマニュアルに記載しておくと安心です。

5. クレーム対応

クレーム電話を受けた際、スタッフがパニックになって対応を悪化させないよう、手順を定めておきます。

  1. まず「不快な思いをさせたこと(心情)」に対してお詫びする 事実関係が判明する前に店の過失を認めず、「お待たせしてしまい申し訳ございません」「ご不快な思いをおかけし大変恐縮です」と心情へのお詫びにとどめ、状況を聴取する。
  2. 内容をメモしながら丁寧に傾聴する いつ・誰が・どのような状況だったのかを整理してメモを取る。
  3. ご意見に対する感謝を述べる 「貴重なご指摘をいただき、ありがとうございます」と伝える。
  4. 責任者へバトンタッチする 「事実関係を確認の上、責任者より改めて対応(ご連絡)させていただきます」と伝え、スムーズに引き継ぐ。

電話対応マニュアルを現場に定着させるコツ

マニュアルは「作って終わり」では意味がありません。実際の店舗運営で機能させるために、以下の工夫を取り入れましょう。

  • 電話機の横に「ラミネート加工した要約シート」と「固定フォーマットのメモ用紙」を設置する
  • 新人スタッフの研修時に、オーナーや先輩スタッフと15分程度のロールプレイングを実施する
  • 実際にあった問い合わせやトラブル事例をもとに、定期的にマニュアルをアップデートする
  • 電話を切ったら、メモの内容をすぐに予約台帳・予約システムへ転記し、ほかのスタッフにも共有する(メモの紛失や伝え漏れを防げます)

まとめ:丁寧な電話対応が、愛される飲食店づくりの第一歩

電話対応は、飲食店の第一印象を決定づける極めて重要な接客業務です。

マニュアルを用意してスタッフ全員が落ち着いて丁寧な対応ができる環境を整えることは、予約の取りこぼしを防ぎ、顧客満足度とリピート率を高めるための基盤となります。

飲食店の開業準備やオープン直後は、接客マニュアル作成だけでなく、資金調達、物件選定、税務手続き、集客施策など、取り組むべき業務が山積みです。

REDISHでは、飲食店の開業から日々の店舗経営・財務サポートまで、オーナー様が本業に専念できるようトータルで伴走支援を行っています。店舗運営や開業準備でお困りのことがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。

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